犬の爪の構造

犬の爪は人の爪と違い神経と血管があります
血管まで切ってしまうと出血や痛みがあります
よく爪切りが嫌いなワンちゃんがいますが、爪切りの際に神経まで
切ってしまい痛かったという経験があるということも多いです
犬の爪、どこまで切っていい?

爪切りの時は出血させない血管の手前で切ります
出血させてしまうのが怖い場合は、爪の先端部分だけを切るだけでも
いいと思います。その場合はこまめに切るようにしましょう
爪が白い犬の場合は、血管が薄っすらと見えるのでどこまで切っていいのかは
分かりやすいですが、爪が黒い犬の場合は血管が見えません
そんな場合は、まず爪の先を少し切ってみて切り口の断面を見ます

断面を見たときに上の画のような乾いた丸いものが見えます(図B)
何もない場合はもう少し切ります
少しずつ切り進めていくと少ししっとりとした丸い芯が見えてきます(図C)
これが血管が近いという目印になります
これ以上切ると出血してしまうので切るのをやめます

この時、狼爪(ろうそう)も必ず伸びていないか確認し伸びていれば切りましょう
狼爪は床や地面に触れることがない為、他の爪よりも伸びやすい傾向にあるので
放っておくと肉球に突き刺さってしまうこともあります
あると便利な爪切りの道具
- 爪切り

一番オーソドックスなタイプはこのギロチンタイプの爪切りです
使いやすく切れ味もよいのでほとんどのトリマーさんが愛用しています
ギロチンタイプの爪切りには、小型犬~中型犬用と大型犬用とがあります
購入する際は、ご自分の愛犬のサイズにあったものを選ぶようにしましょう

【爪切りの持ち方】
爪きりは、持ち手の動かない(まっすぐな方)を上にして持ちます

- やすり
次にあると便利な爪切りの道具は、やすりです

爪切り後の爪の角を丸くするために使用します
特に小型犬などは飼い主さんが抱っこをした時に爪に角があると、皮膚を傷つけてしまう場合が
あるのでしっかりめにやすりがけすることをおすすめします
やすりには、上のような手動のやすりと電動のやすりがあります
ワンちゃんの中にはやすりがけのギコギコとする振動が苦手なこもいます
そんな時には、電動のやすりを使用するとやすりの振動もなく時間も短時間で済むため
やすりがけの苦手なワンちゃんのストレス軽減になるためお勧めです

- 止血剤
出血させてしまった時に塗布します

ここまでは、犬の爪の構造と切り進め方、爪切りの道具を紹介しました
次に爪切りを安全に行うためにはワンちゃんが嫌がったり暴れたりしない
ための保定が必要です
どのような体制で爪切りを行うのが愛犬にとって良いのか
愛犬の性格や体型によっても様々です
出来るだけストレスなく行う方法を解説していきます
保定をして爪を切ろう
まず初めに 保定とは・・・・
動物の治療やケアをする時に動かないようにおさえておくことを保定といいます
保定をしたまま犬の足をあげて作業します
この時、前足からすると嫌がる犬が多いため後ろ足からはじめます
自分の身体に犬を引き寄せ、爪切りをする手と反対側の腕の脇で犬の身体を抱え込みます

2人でできる場合は、1人が膝の上で抱っこしてもう1人が爪を切るという方法もあります

それでも愛犬が嫌がって難しい場合は焦らずに1日に1~2本だけ切れたらOK
としたり、愛犬のペースですすめてあげてください
1本でも切れたらできた事を褒めてあげたりご褒美におやつをあげたりして
愛犬に爪切りをしたらいいことがあると思えるようにしてあげるのも
爪切りに慣れてもらうための方法です
決して叱ったりせず楽しみながら愛犬のお手入れをしてあげて下さい
それでも無理な場合は、無理をせずプロにお任せする事をおすすめします
サロンや動物病院でも爪切りだけでもしてもらえるところは多数あります
また、お手入れ方法をプロから直接教わるということもできます
私のお店では、飼い主様向けのお手入れ教室を随時受け付けております
受講内容も飼い主様が決めることができるシステムとなっており
愛犬とのコミュニケーションのためにお手入れをしてあげたいけど正しいやり方がわからない
という方はぜひ1度受講してみてください
